★地名記入を始めた2016年10月28日 02:13:29

googleより山都町犬飼
▲記録に出て来る無数の地名を推定する作業に入った。そこで出会った地名から。
①「伊会村」:現在では「○○町伊会」となる筈である。平凡社電子版「日本歴史地名体系」で探しても出ない。国土地理院電子地図で該当辺を見る。目に付いたのが「犬飼」。「イヌカイ」と読むが、鹿児島弁風に読むと、「インカイ」となる。そこで記録者は「伊会」という字を記した。実際の記録から、文字は読み易く替えてある。
●伊会村の如来堂にて夜明し、のぼり4里くだり4里の高山、これこそ日本に並ぶ無しと相覚る、晩5時頃尾前と云う所に到着の事、尤も道乗12里、但し峯にて雪取食し候事
※1877年4月24日、西郷軍の矢部(現熊本県山都町)から人吉への引き揚げが始まった。矢部北方に守備していた記録者達の部隊は、遅れることとなり、矢部の内の「伊会村」(旧矢部町犬飼イヌカイ、県道180・九州自然歩道)で4月25日の朝を迎える。そして「上り4里、下り4里」(たとえとしてよく言われる)どころか結局この日は通算12里の山道を踏破したことになる。しかも雪の残る険しい道であった。
②スキャナー君のミスから
記録には「当所山川発頭地着」、私は平凡社電子資料を駆使した。芦北町に地名「山川」はあったが、そこから五木村「頭地」では合わない。そこで原本に当ることにした。何と「山川」の部分は「出」である。つまり「当所出発頭地着」だった。4ファイルの訂正が必要だった。

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